2009年3月26日木曜日

島根一人旅 松江→石見銀山

なぜ島根?なぜ松江??
今回は盛り沢山なので暇人のみお読み下さい
ここだけの話ですが,実は大きな学会が松江で開催されましてそれに出席することになりました.
せっかくだから世界遺産の石見銀山を見てみたい!地図を見ると行けなくは無い距離.それならば・・
メインはあくまで学会ですよぉ.

監督からお借りした自転車専用バッグ.

これをホテルまで送っておいたので,ラクチン.






ジッパーを開けるとごらんの通り.
愛車が島根県に普通にある不思議さ.便利さよ.

このバッグにはフロントフォークおよびリアエンドの固定具,リアディレーラーのガードがついていて,バッグそのものにはキャスターもついている優れもの.
飛行機の手荷物でもそんなに困らなかったでしょう.



学会開催中,天気の良い日が巡ってきました!

朝6時半,日の出とともに出発です.
こんな時期にロードに乗れるなんて!といううれしさと,本当に100kmくらい離れた世界遺産まで,知らない道を通って行けるのだろうかという不安で,前夜はほとんど寝られず
まるで遠足前の子供だ.



最初の目的地は出雲大社
宍道湖を左に見ながら走ります.体はまだ元気(スタート直後だから当たり前).半年ぶりのロードも違和感なく乗れます.
ただ,寒い~.息は白いし,シューズカバーをつけてないので,足が冷たい.
道幅がせまいけど早朝で交通量が少ないので,割と快適に走行.


出雲市内.
北海道には見られないこんもりした森.

いかにも神様がお住まいになりそうな,神聖な感じです.




思ったより早く2時間弱くらいで出雲大社に到着~.
ここが全国の神様が集う,神社の総本山(という言い方は正しいのか?)

参道を進み境内へ.






向こうに見えるは拝殿.
こっから自転車は立ち入り禁止です.罰当たりにも鳥居に自転車を立てかけて写真を撮ろうとしたら,えらいいきおいで怒られてしまいました.
やっぱり歴史ある神社は違いますよ.
北海道神宮とは神聖さの格が違う感じ.大変失礼しました.



警備の人が親切にも自転車を見ていてくれるとおっしゃるので,安心して参拝へ.

荘厳な雰囲気に圧倒されます.

極彩色のジャージビンディングシューズでかちかち歩くのは多少その雰囲気を壊したかも.
ここで満足してはいられません.まだ先が長いのですから.



”学会出席”の記念写真.(警備の方,ありがとうございました.怒られたときは怖かったけど,仕事に忠実なだけで実はものすごく親切でした.)



いかにも学会って感じでしょ,でしょ?

よい子(若い医者)は真似しちゃ駄目ですよぉ.


ではでは本番の世界遺産に向けて出発.国道9号線に出て西へ西へ.
下関まであと270kmくらいという表示・・・さすがにそこまでは無理だ.行ってみたいけど.
妙にでかい道の駅で一休み.慎重に休みながら行く作戦だったけど,休んじゃうとその後しばらくかえってつらくて,10kmくらい走ると脳内に麻薬が広がるかのように(麻薬は知らないので・・),Highになってくる.
よってここから残り40kmはノンストップで行くぞ!と.
今思うと,ここらでなんか頭おかしくなってきていますね.


いよいよあと10kmくらいで到着だぁ.
と,ラスボスの用に立ちはだかかる6%の勾配.登りゴールはつらい.でも,もうすぐだとおもうと頑張れるよ.

気温は17度と文句なし.




つきました!!!!!石見銀山だ.シンジラレナイ!この現実.帰り道さえなければ充実感で倒れてしまいたいくらい.ここまで97kmを3時間半くらいで走破.でも休憩含めて5時間も経過.

世界遺産と言うからにはどんなすごいところが待ち受けているのか.
うーん,入り口にはっきりした看板がなかったので通り過ぎるところだったよ.



なんだかのどかな街並みが続く.これこそがまさに石見銀山の世界遺産たるところなのです.
「昔の街並み」といっても江戸時代っぽい屋敷から昭和のものまでごちゃ混ぜの昔な感じ.しかもそこに普通に今でも生活している人たち.
これといった目玉がない,分かりづらぁい観光地です.コンセプトの曖昧なテーマパークか映画のセットに入り込んだみたいです.



目玉の一つ.
江戸時代に作られた石橋と左上の洞窟の中には五百羅漢像が.






ここのスポットはものすごく縦長で上り坂のうえに環境・街並みを守るため車の乗り入れが制限れます.なので,観光客はかなり歩かされる羽目になります.まして,もっとも上り坂のてっぺんにある,もっとも行ってみたい間歩(銀山の坑道)までは,子供や高齢者には厳しいでしょう.行けたとしても疲労困憊で帰り道は無言になること間違いなしです.
それはつまり自転車向けの観光地ってことです.自転車があればすいすい.せめて電導アシストつき自転車をレンタルすることをおすすめします.


銀山の最盛期を過ぎた時期に1年間しか使われなかったという清水谷精錬所跡.
梅の花がきれいでした.
ここにはミュール坂なみの激坂を越えないとたどり着けません.





石見銀山の唯一,最大のそれらしいスポット.龍源寺間歩(まぶ).

ここの手前1kmくらいで自転車は乗り入れ禁止になるので,ビンディング付きのシューズでぺたぺたと遊歩道を歩く・・というより登り続ける苦行を味わいました.

では,入ってみましょう.




間歩(坑道)の中.
狭い側道が至るところにあり,当時の採掘の厳しさが思い忍ばれます.

という気持ちの余裕は,歩かされ続けた疲れで失われつつあります.
はっきりいって高齢者や子供連れの親は,早く通り過ぎたいとしか思わないかも.



菜の花が咲いていてのどかな雰囲気.
しつこいけど,これがまさに石見銀山

空腹は中村パンのおはぎパンとカレーパンが満たしてくれました.期待通りに美味しいパンだった.



たっぷりと世界遺産を堪能したので,後は帰るだけ.来るときは向かい風だったから帰りは楽になるはず・・・・・・何で帰りも向かい風なんだよっっ!夕方までに帰らないと宅急便が自転車を取りに来てしまうからじゃましないでくれよっ.
ちょっと焦りながら,疲れもあって,もう道中の雰囲気を楽しむ余裕無し.
あと○km,あと△km・・・とおいわさんのように唱えながら国道9号線を走り続ける.
大事なことを忘れていた!出雲をそばを食べて無いじゃないか.


と,言うことで出雲駅前のそば屋さんをみつけて割り子そばをいただく.
腰があって美味しかったですよ.

店の名前は忘れてしまいました.






出雲から噂のサイクルトレインに乗ろうかな~?でもあと30kmって書いてあるから行っちゃおう!!・・・・この最後の30kmがつらくてつらくて.
腰は痛いし,それで前傾できないし,首も痛いし,段差ではねると左手がしびれるし,急所もしびれてるし.

宍道湖を左に見ながら国道9号をひた走る.この国道,431号に比べると道がきれいで走りやすい.はっきり言って5号線とは比べものにならないくらいいい道路.
おお,見えたぞ松江市だ.翼よ・・あれが,じゃなくて・・もういいや.疲れた.

宍道湖に沈む夕日.
沈む瞬間を撮るべくカメラを持った人たちがいっぱいいました.

帰りの距離は約80km.
全行程でおよそ180km,12時間サイクリングのフィナーレを飾るにふさわしい景色.


ホテルでこの充実感を語る相手もなく,ビールで一人乾杯.せめてメール出しまくり.倒れたかったけど慌ただしく自転車を梱包して無事に送り出しました.
”クレジット取得”・”世界遺産観光”という2大目標を達成して,大成功の学会出席(あくまで)でした.
この学会スタイル,やみつきになりそう.よい子は真似しちゃ駄目だよ.まじめに演題を聞こうね.

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

なるほど~こんな学会スタイルもあるんですね~。
一度道外を走ってみたいので是非マネさせてください。

…と言ってもちょっと怖くて無理ですけど。

匿名 さんのコメント...

本州はホントにもうガンガン走れる環境の所もあるんですね!!
羨ましい限りです。
輪行、憧れです!!!

いのみちお さんのコメント...

うっ
将来あるすづっきさんに見られてしまった・・って,思いっきり意識して書いたのバレバレですね.
言われてみれば,私も道外初体験でした.
私自身,こんなこと初めてしましたが,先輩方は学会といえばレンタカー借りて温泉巡りが定番の方もいたので,これくらいは許容されるかなと・・でも職場にはまだ公言できないでいます.
ちゃんと前日は朝から晩まで学会場にいてネタ集めをしたんですよぉ.

いのみちお さんのコメント...

naranjaさん
島根は,こちらのゴールデンウィークくらいの温度で,まさにちょうどいい感じで良かったです.
輪行(というか,今回は宅急便で送ったのですが)も初体験でした.やってみると,意外と簡単.それでいて可能性がどんどん広がる感じ.
まだまだ知らない世界がいっぱいあるなぁという感じです.やみつきになりそうです.

kokik さんのコメント...

「学会報告」楽しく読ませていただきました。私も行きたかったです。来年は2010年4月15-17まで、盛岡で開催のようです。お待ちしております。

いのみちお さんのコメント...

片倉先生 とりあえず今回はこういう学会活動が出来ると分かったので,今度はぜひご一緒したいです.
来年は東北なのですね.4月なら走れますよね?もう参戦決定したようなものです.
盛岡から大崎市まで行けますかね??