2011年8月13日土曜日

エタップ 旅行記07 ツール・ド・フランス観戦 第12ステージ トゥル・マレ登頂

14日  昨日の第11ステージはこちら
今日は第12ステージ (トゥル・マレを通り,リュザルディダンの登りゴール)観戦.
AM6時出発.ルルド経由でリュズ=サン=ソヴァールの町へ.ルルドは聖母マリアが現れた地であり,大聖堂もありますが,当然のようにスルーです.


ナポレオン橋の近くでバスを停め自転車を下ろします.右へ行けば15kmくらいでゴールのアルディダン,左へ20kmくらい行けば,かの有名なトゥル・マレ峠です.
ツアーメンバーの多くはゴールのアルディダンへ向かったようです.

自分は,やまさん御推薦のトゥールマレにまずは登りに行って,戻ってきて運良く道路の閉鎖前に間に合ったらアルディダンを登ることにしました.
この辺からトゥル・マレへの登りですよ.
昨日と打って変わって良い天気の中,トゥル・マレへ向かいます.パラパラと同じ方向へ登るサイクリストがいます.観光サイクリングコースの定番のようですね.こんな所が地元とはフランス人,羨ましい限り.
今日は,HC峠と言っても,レースではないのでとっても気楽.
外国の観光名所に自転車で向かうのは生まれて初めてですが,一人っきりでも不思議と不安感はありません.楽しみと期待感でもー頭がいっぱい.なんて自由なツアーなんでしょ.
ちょっとしたリゾート街を過ぎると坂が急になる.スキー場をすぎて消防署らしき所を左に大きく曲がると眺めが急に良くなります.
森林限界をすぎて眺めが素晴らしくなります.
走っていくと次から次へと新しい山々が現れます.低い草と岩肌ばかりです.今日も28ギアで,眺めを楽しみながら登ります.
神々しいほどのピレネーの山々が遠くに出現してきました.アルプスとはまたひと味違う景色です.
あまりの眺めの素晴らしさに,辛さを感じないのはガリビエと同じ.

どこからか”カラン,カラン”と音が響きます.ベルを下げた牛が斜面を歩いていました.
牛(矢印)が単独で逃げをうっています.こんなに遠くなのにカウベルが谷間に響いてました.
残り9km,平均斜度8%の表示.手稲山と比べて・・・あと40分くらいかな.
拝みたくなるような岩山が近づいてきて走りながらも拝みたくなります.
おぉぉすげーって言いながら登ってます.
感激しているので辛くありません.
突然,斜面にヘリコプターが降りてきました.TV中継ではなくて,救助らしいです.
なにがあったんでしょう.
なんと,息が白くなってきました.涼しい風が気持ち良いです.
デジカメが電池切れ!携帯のカメラでも撮ってくれそうな沿道の人を探します.
沿道に座っていたおじさんにお願いして撮ってもらえました.山が入りきらなかったからと,撮り直してくれました.なんとなく,言葉は通じたみたいです.楽しいですね.
この後ろの山が一番すごかった.
残り3km,頂上が近くなって雲が降ってきました.
寒いよっっ!
寒さを感じながら山頂に到着!有名な自転車モニュメントがあります.
でかい人(像)ですねぇ.
山頂はサイクリスト観光客でごった返していて,記念写真をだれに頼んだらいいのやら.人の良さそうな若者に頼んでお互いに撮り合いました.どうやらフランス人ではなかったらしいですが,記念写真をとるのは万国共通なんですね.彼が「メルシー?ダンケ?サンキュー?」と聞いてきたので,「アリガトウ」と言ったら,意外だったのか非常にうけていました.

峠の向こう側に少し降りてみたら,沿道にキャンピングカーがずらっとならんでいました.霧がかかっていて見通し悪く,非常に寒かったのでウインドブレーカー着て登り返します.
2010年にアンディとコンタが霧の中で勝負したところですよね?
山頂のみやげ屋を物色しましたが,おみやげも万国共通で,キーホルダー・絵葉書・マグネットなどでした.
トゥル・マレを堪能したので,正午過ぎに下って戻ります.
ガリビエよりもスピードが出ます.・・が,70kmでビビってしまいました.
突然,なんだかわからない動物の集団に道を塞がれました.このへんで飼育しているのでしょうか.

下りはあっという間でした.
麓の街中に行くとパンメーカーのキャラバンがいて,一袋まるまるくれてしまい,ついもらってしまった.一切れずつ配るのが面倒くさかったのでしょうか.
広場のCarrefourのブースで試食があったので,居座って食べまくりました.
焼いた肉とパン,オリーブとパン,チーズとパン,パテとパン.どれも美味しいです.広場内のスクリーンでレースの中継をやっていて,集団がまだトゥールマレーにも登っていないのを見て安心.


お腹も満たされたので,アルディダンへ向かいます.
こっからリュザルディダンだよ.のカルフールの看板
アルディダンの坂には観戦の人たちがすでに沢山集まってきていました.
特に,オレンジのバスクな人たちが沢山います.
こんな小さなクライマーまで!バスク地方おそるべし.
 今日はフランスの革命記念日なので,レースではフランス人が発奮するかと予想していたのですが,場所柄,今日はバスクやスペインのステージのようです.

自転車で登る人たちがけっこういます.途中,係員に止められて,歩いて登るように言われますが,少し歩いて目が離れるとみんなで再び自転車に登りだします.
沿道のおじさんに写真を頼んでみると,スペイン人だったようで言葉は何にも通じません.身振りで,自分が走って行く所を撮ってくれるようにお願いしてみると,快く引き受けてくれて,ちょっと下って登り返して撮ってもらいました.さらに,道路の反対側にいる人がわざわざ自分の背景で応援してくれるサービスぶりです.さすがラテンなノリで,楽しくてありがたいです.
別れ際に「サンチェス?」と聞いたら,「いやいやコンタドール」だと.
なかなか撮ってもらえない走行中の写真!
アルディダンではこんな調子で,景色は見えませんが,沿道の人を見るのが楽しくて登りの辛さを忘れます.
バイキングでノルウェーな人たちも目立ってました.


バイキングな人たち.
やたらと年寄りのサイクリストが元気で,抜かれること度々です.


残り5kmあたり.上を見るとゴールとその手前のつづら折りが見えます.見ると登りたくなります.
右上のつづら折りに観客が連なっているのがわかるでしょうか.
残り3km手前くらいでツアー集団と再開できました.まだ上に行けると言われて登ると,ラッキーなことに,Carrefourが配るマイヨアポアルージュのTシャツゲット!
早速,それを羽織って登ります.
山頂近くになり,道を埋める勢いのバスク人たちに迫られて掛け声かけられ,尻を押され,まるでツールの登りゴールの疑似体験ができました.おもしれー.日本語でも応援されました.こんな一般サイクリストにここまでしてくれるって,何を考えているんでしょうか.酔ってるのかな?
道を埋める勢いで沿道にたむろするバスクな人たち.
ここをかき分け登る楽しさ.
残り1.5kmで完全シャットアウト.あきらめておりてツアー集団にもどります.
通行止めの残り1.5km地点.もらったシャツで山岳王気分.
キャラバン隊を待ちますが,山の上は寒いです.レッグウォーマー持ってくれば良かった.寒くて,ブログタイトルの格好になってしまっております.

ようやくキャラバン隊が来て,グッズを投げてもらうために日の丸かかげて大騒ぎしました.扇子か国旗を持ってくれば良かった.
いい中年がグッズをもらうために騒ぎすぎて,寒さを忘れるほどで,息が切れます.
Carrefourのキャップ,ハリボーなどゲット.キャラバンのお姉さん達,投げるというよりぶつけてくる感じで怖かったです.

ヘリが来てバイクが来ていよいよレースが来ます.
サミュエル・サンチェスがトップ.その後に追走集団というか有力どころ.
フランクがアタック,コンタドールがチェック・・激坂区間なのに,あっという間に通りすぎる.
その後にちらほら登ってくる.エウスカルテルのアシスト選手とチームカーがガッツポーズしてサンチェスが勝ったとわかりました.
さらにグルペットが来ます.選手が沢山いすぎてだれだだれだか全くわかりません.

グルペットが行ったのでぼちぼち下ります.
ここでも外人の下りはものすごく速いです.歩行者もいるのにガンガン攻めていきます.
何とかバスに辿り着きましたが,ものすごい渋滞で街をでられそうにありません.
明日の出国へ向けて自転車をバッグに詰めます.
S藤さんが見当たらなくて(単に足止めクラって降りられなくなっていたらしい)捜索部隊が派遣されました.
このツアーは携帯通話が必要と実感しました.

まだ明るい思っていたら,すでに20時半でした.
ようやくバスに乗ったら,もう22時過ぎです.ドライブインでサラダを買って,昼に沢山もらったパンで晩ご飯.お腹の調子が悪くなりそうです.
今日は,スケジュールが過酷すぎてつらいと感じました.
このあとにレースを控えている人はなおのことでしょう.
ホテルについたのはam1時過ぎでした.


明日はいよいよ帰国です.


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2 件のコメント:

ヒュック さんのコメント...

私も行きたいです~
本当に夢ですね。でも現役でいる内に行ってみたいです。
憧れですよ~

いのみちお さんのコメント...

ヒュックさん,長文お読み頂きありがとうございます.
昨日Jsportsで放映していた2003年ツール第15ステージがまさにここでした.
シャバネルが逃げていたトゥル・マレ,ランスがこけたリュザルディダン・・中継を見ていてこの上なく幸せでした.

是非,この楽しさをヒュックさんも!